
WHY WHAT HOWとは?正しい順番・具体例とWHO WHAT HOWとの違い
「why what how」と検索している方へ。Simon Sinekのゴールデンサークルは、WHY(目的・信念)→HOW(実現方法)→WHAT(提供する製品・サービス)の順で説明する考え方です。一方、WHO-WHAT-HOWは、誰に、どんな価値を、どう届けるかを整理します。
事業の目的を言葉にしたいなら前者、顧客や施策を決めたいなら後者の問いが役立ちます。理念がすでにあるのに集客で迷うなら、理念の言い直しだけで終わらせず、顧客の検討場面と選ぶ条件を確かめるところへ進みましょう。
WHY・HOW・WHATの意味と、正しい順番は?
ゴールデンサークルは、中心のWHYからHOW、WHATへ広がります。検索では「WHY-WHAT-HOW」という並びも見られますが、原典の説明順とは区別します。この記事では、正式な順序を示すときは「WHY-HOW-WHAT」と表記します。
各語の意味と順序は、Simon Sinek公式「The Golden Circle」で確認できます。目的、方法、提供物を分けるために使い、説明の順番だけで共感・購入が保証されるとは考えません。
図の中心がWHY、その外側がHOW、さらに外側がWHATです。外側から商品を説明する場合と、目的から説明する場合の違いを表しています。
| 要素 | 問い | 住宅改修会社の架空例 |
|---|---|---|
| WHY | 何のために事業を行うか。大切にする目的・信念は何か | 地域で安心して暮らし続けられる住まいを増やす |
| HOW | その目的を、どのような方法・行動で実現するか | 点検から改修後の相談まで一貫して対応する |
| WHAT | 具体的に何を提供するか | 住宅の点検・改修サービス |
WHYの欄に「住宅を改修する」と書くと、提供する仕事の説明と混ざります。「なぜ、その仕事を続けたいのか」を考え、実現する方法をHOW、提供物をWHATへ分けます。架空例の言葉をそのまま借りるより、自社の仕事と判断に合う言葉を使ってください。
WHO-WHAT-HOWフレームワークとは?
WHO-WHAT-HOWは、顧客、提供価値、届け方の関係を整理する枠組みです。理念を説明する言葉が決まっていても、誰が何に困り、どんな条件で商品を選ぶかは別に確かめる必要があります。
WHOで顧客の状況を捉え、その人が得る価値をWHATにし、価値を届ける商品条件や接点・施策をHOWへつなげます。調べる途中で前提が変わったら、前の項目へ戻って見直します。
| 要素 | 整理すること | 住宅改修会社の架空例 |
|---|---|---|
| WHO | 誰が、どんな場面で検討しているか | 雨漏りが気になるが、全面改修が必要か分からない家主 |
| WHAT | その人が得る価値と、選ぶ理由 | 現地確認を踏まえて、必要な工事と費用の選択肢を理解できること |
| HOW | その価値をどの条件・接点で届けるか | 点検事例ページで確認内容を説明し、対応地域内の相談予約へ案内する |
WHOを年齢や職業だけで書くと、相談する理由が抜けやすくなります。検討を始めた出来事、今の解決方法、比較先、迷う条件を相談・購入・失注の記録から確認します。理念に共感する人が、そのまま購入する人とは限りません。
全体の関係はWHO-WHAT-HOWの全体ガイド、各欄を具体化する手順はWHO-WHAT-HOWを実務で使う方法で説明しています。
WHY-HOW-WHATとWHO-WHAT-HOWの違いは?
前者は事業の目的と、その目的を実現する仕事の関係を整理します。後者は顧客が得る価値と、提供・接点の関係を整理します。両方でWHATという語を使いますが、この記事では、その欄に書く内容を分けています。
| 比較する点 | WHY-HOW-WHAT | WHO-WHAT-HOW |
|---|---|---|
| 起点となる問い | なぜ、この事業を行うのか | 誰の、どんな課題に応えるのか |
| WHATに書くもの | 提供する製品・サービス・仕事 | 顧客が得る価値 |
| HOWに書くもの | 目的を実現する方法や行動 | 価値を提供する条件、商品や接点・施策 |
| 整理して残すもの | 事業の目的、判断で大切にすること、仕事の説明 | 対象顧客、提供価値、選ぶ理由、実行する内容と確認方法 |
先ほどの会社なら、ゴールデンサークルのWHATは「住宅の点検・改修サービス」です。WHO-WHAT-HOWのWHATには、そのサービスを通じて顧客が「必要な工事と費用を理解し、依頼するか判断できること」を書きます。商品名を顧客への価値と言い換えるだけでは、何を説明すればよいかは決まりません。
2つのフレームワークは、どの場面で使い分ける?
今、決めたいことから使う問いを選びます。両方を最初から作り直す必要はありません。
| 今の困りごと | 先に整理すること | 次へ進める状態 |
|---|---|---|
| 何を大切にして事業を続けるかが曖昧 | WHYと、その目的に合うHOW・WHAT | 選ぶ仕事・引き受けない仕事の理由を説明できる |
| 理念はあるが、顧客や施策が決まらない | WHOと、その人へのWHAT・HOW | 顧客の状況と提供条件を踏まえ、一つの施策を選べる |
| 広告やSNSを動かしても成果が出ない | 計測・実行状態を確認し、顧客・価値・接点を照合 | 対象、説明、提供条件、導線のどこを調べるか決まる |
| 目的と施策が食い違っている | 両方の内容と実際の仕事を照合 | 顧客へ約束することを提供でき、事業の目的とも合う |
成果が悪いという理由だけで、WHOが間違っているとは決められません。フォームが動かない、対象へ届いていない、料金や対応範囲が伝わっていない可能性もあります。数字と実際のやりとりから、変更する理由を絞ります。
顧客の範囲を決める段階では戦略ターゲットとコアターゲットの違い、選ばれる理由を比べる段階ではハイグラウンド戦略の考え方が参考になります。
使い分けが分かったら、顧客と価値を決める
理念を顧客・価値・施策へつなぐ具体例
住宅改修会社の架空例を、実行するところまで進めます。WHYが「安心して暮らし続けられる住まいを増やす」でも、顧客へ「安心です」と伝えるだけでは、相談してよいか判断できません。
相談記録で「雨漏りの相談をしたら、全面改修を勧められるのが不安」と分かったとします。まず点検で何を確認し、どの段階で見積もりを出し、依頼を断れるかを、自社の実際の対応に照合します。その内容をページへ反映します。
| 場面 | 曖昧な説明の例 | 対応できる場合の説明案 |
|---|---|---|
| ページの冒頭 | 地域に安心を届けます | 雨漏りが気になる方へ。点検で状態を確認し、必要な工事と費用の選択肢を説明します |
| 相談前の案内 | まずはお問い合わせください | 対応地域、点検の範囲と費用、見積もりまでの流れ、依頼しない場合の扱いを案内する |
| 確認する結果 | 問い合わせが増えたか | 対応できる地域・内容の相談か、点検と見積もりの説明で何が理解され、何が不安として残ったか |
これは原稿の説明例で、実際のサービス条件や成果を示すものではありません。点検が有料なら費用を示し、対応できない地域や工事も明記します。理念に合う表現でも、実際に提供できない約束は使えません。
試す前に、対象ページ、変更内容、確認日、使える費用と成果の数え方を決めます。相談は来るが対象外が多いなら、対応範囲の案内と流入元を見直します。対象は合うのに依頼が進まないなら、費用・工事内容・比較先の説明を調べます。件数が少ないうちは、原因や効果を確定しません。
WHYからWHOへ進むために確認する5つの問い
- 誰の、どんな困りごとに応えるのか。理念を顧客の場面へ戻し、相談記録と照合する。
- その人は、今どう解決しているのか。競合だけでなく、自力で対応する、何もしない選択肢も調べる。
- 何を比べ、どの条件で選ぶのか。必要な説明と、選ばれない理由を確認する。
- 自社が継続して提供できる価値は何か。対応範囲、担当、費用と品質を確かめる。
- どこで情報を見て、どの行動へ進むのか。年齢だけで媒体を決めず、接点と検討の流れを調べる。
答えをWHO / WHAT / HOW設計シートへ書き出し、確認できたことと仮説を分けます。顧客の記録と食い違う部分は、施策の採用前に見直します。
人物像まで共有する場合はペルソナ設定のやり方とテンプレートへ。AIで材料と案を整理するなら、AIでマーケティング戦略を立てる手順で必要な入力と確認点を確認できます。
よくある質問
「WHY WHAT HOW」と「WHY HOW WHAT」は別の理論ですか?
検索語の並びだけでは判断できません。Simon Sinekのゴールデンサークルを指すなら、中心からWHY→HOW→WHATが原典の説明順です。どの意味で使っているかを、図と各語の定義で確認してください。
WHYを決めればマーケティング戦略は完成しますか?
目的を言葉にしただけでは、顧客の需要、提供できる価値、接点や採算までは決まりません。理念と顧客の記録を照合し、実行する施策と確認方法まで考えます。WHO-WHAT-HOWは、その整理に使える枠組みです。
小さな会社でも、両方のシートが必要ですか?
書類の種類を増やす必要はありません。目的が共有され、顧客への価値と施策も説明できているなら、その記録を使います。迷っている問いを整理するために、必要な枠組みを選んでください。
WHYとWHOはどちらを先に考えますか?
事業の目的が曖昧ならWHYから、顧客や施策に迷っているならWHOから検討できます。顧客の課題から事業の目的を考え直すこともあります。整理する順番を固定するより、最後に目的・需要・提供条件が合っているかを確かめます。
次に決めるのは、顧客へ何を約束するか
WHY-HOW-WHATで目的・方法・提供物を区別し、WHO-WHAT-HOWで顧客・価値・届け方をつなげます。まず、自社で曖昧な問いを一つ選び、その答えを顧客の記録と実際の提供条件へ戻してみてください。
施策まで組み立てる流れは中小企業のマーケティング戦略の作り方、戦略と施策の違いはマーケティング戦略の意味と設計例で確認できます。AIと進める仕組みや制作例は、MyMarketerの紹介ページにまとめています。
著者について

山本至人
200社以上の中小企業マーケティングを支援。WHO-WHAT-HOWフレームワークをAIに組み込んだMyMarketerの開発者。株式会社WHAT代表取締役。東京大学松尾研AI経営修了。法政大学法学部卒業。映像制作事業やDtoCアパレルブランドなど複数の新規事業立ち上げにCMOとして携わる。2023年株式会社WHAT設立。外部CMOサービスにて多くの企業のマーケティング支援を実施。東京大学松尾研AI経営修了。
- 株式会社WHAT 代表取締役
- 東京大学松尾研 AI経営寄付講座 修了
- 複数企業の外部CMOとしてマーケティング支援を実施




